スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告
初めての法要
hikaru3254j.jpg
朝、いきなり母から電話があって「昼2時から○○寺で法要があるから、一緒に行ってくれへんか」
母は背骨を疲労骨折していて、思うように歩けない。

1時過ぎに母をクルマに乗せ、ゆっくりていねいに国道を走らせる。
「供花とお線香を買っておきたいから、駅前のスーパーで降ろしてくれるか」
母が供花などを買ってる間、市営駐車場にクルマを放り込む。
花屋の前で合流し、そこから徒歩でお寺に向かった。

ほんのわずかな段差も、母にとっては険しい崖と大差なく、万一バランスを崩して転びでもしたら骨折する怖れがある。
手を貸そうとすると、「心配ない」といって気丈な笑顔を向けてきた。

それにしても、ずいぶん小さくなってしまったものだ。
若い頃の母は「相愛学園のソフィア・ローレン」と呼ばれていた(らしい)。
小さくなっても、気丈なところは昔と変らない。
それが、なんだか嬉しかった。

お盆に、妻と一緒に墓参りをしてから2ヶ月になる。
あのときは、うだるような暑さに辟易させられたが、今日は見事な秋晴れだ。

敷地の砂利道を進み、バケツに水を汲む。
誰が供えたのか、すっかり干からびてしまった供花が飾られていた。
それを抜き取り、お墓の周りを簡単に清掃し、墓石を清める。
買ってきた供花を挿し、お線香に火をつけて立てる。
そして、合掌。

本殿には紫色の垂れ幕がかかっていて、中から住職らしき人の声がした。
靴を脱ぎ、しずしずと建物の中に入る。
母が用意していたお布施を渡し、何か受け取ると、「腰が悪いから」といってすぐ出てきた。
「お説教、聞いて行かんでええの?」
「お金さえ払ったらもう用はない。駅前の喫茶店でコーヒー飲もう」
母のこういうところが、私は好きだ。

私はアイスコーヒー、母はクリームソーダを注文。
「私が死んだら葬式なんかせんでええよ。お経もしていらん」
「でも、お墓には入るんやろ?」
「先祖が入ってはるからな。そのために、今日はお金を払いに来たんや」
母は、そういう人なのだ。

「あんた、お小遣いちゃんと持ってるか?」
「余計な心配せんでいいって」
母にとって、私はいつまでたっても子どものままらしい。

あっけない法要体験。
私にすれば、こうしてひさしぶりに母と喫茶店に入ったことのほうが大切だ。
喫茶店の代金は、当然のように母が払ってくれた。
遠慮せず、それに甘える。

「荷物、持とうか」
「これくらい、自分で持つわ」
皺だらけになった母の顔が、とても美しいと思った。
人気ブログランキングへ
スポンサーサイト

テーマ:日記 - ジャンル:日記

【2009/10/15 01:36】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0)
桃猫(pink-cat)のお部屋


普段の私は「オトコ」として生活してます。といっても、こんな長い髪してますから、相当怪しいヤツと思われてるかも・・・でもいいんです。そういうの好きだから。

プロフィール

pink-cat

Author:pink-cat
はじめまして♪
私、桃猫(pink-cat)が書いた小説と写真です。どうかご覧ください。

最近の記事

カレンダー

09 | 2009/10 | 11
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

FC2カウンター

最近のコメント

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。